lost my past

goodbye my past truth

SolitudeHOTEL 記録

gbmpt.hatenablog.com


あの日の、端的な個人の感想の記録です。

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2021年5月。メジャーデビューの次のステップって何だろうと一所懸命考えたけれど、私には何も考えつかなかった。

5月30日になっても、それ以降の予定が、何も発表されなかった。

開場前。40分遅れているらしい、と聞こえてきた。ツイッターで見たのかもしれない。忘れた。

開場。会場の中は懐かしいような曲が鳴っていて、始まりだと思ったし、終わりだと思った。

開演前。開演は17時10分になるとアナウンスされた。40分も遅れていたのに10分で済むのか〜すごいな〜などと呑気なことを思った。

開演。SolitudeHOTEL4Fが始まった。なんで、と思った。

暗い。ステージはこんなに広いのにブクガはとても奥で踊っていて、足元もよく見えなさそうで、客席は間隔をあけるために疎らで、どうしてこんな中で、と思った。

席は遠かった。でも、何度も騙されてきたから、よく見えない中、一所懸命見た。低音が体に響いて、歌が曖昧に聞こえてくる時がある。歌詞を間違えそうになったのかな?と思ったが、こんなに終わりそうなのに、メンバーがそんなことをするんだろうか?と思った。

何度も騙されてきたのに、歌が曖昧だからこそ、いや、これは居るな、と思った。

早々にMCが始まった。何かを話している。情に厚いブクガ、とかなんとか言ってた気がする?居るのかどうかに必死で、全く頭に入らない。でも、やっぱり居ると思った。

ノイズが走る。は?と言った。心配になった。でももうよく分からない。なぜか焦る。PCの、USBを安全に外さなかった時の音がした。なんで、と思った。

異変にもメンバーはお構い無しで、そのうち葵ちゃんが曲振りをした。「次の曲はcloudy irony!」karmaが始まった。なんで、と言った。

karmaが始まり、次第にriverになった。ステージ上には砂嵐が広がり、そしてブクガは、居なかった。

映像。何度も見たのに。嘘。奈落からほんとうのブクガが現れた。

そしてサイレンみたいな音が鳴って、SolitudeHOTELが始まった。

海辺にて。涙が止まらなかった。ソーシャルディスタンスのせいで両隣は空席で、他者を感じられないせいで、私だけが泣いているかのような気持ちになった。

言選り。少しずつ遅れていく後ろの映像は何度見ても不思議に思う。あれは本物なの?偽物?最初に始まった4Fも、本当に本物?わからない。

狭い物語。いつも色がついていたはずの映像は、白黒だった。白は光だとも思った。

夢。映像は白黒。クラップ音だけが響いて、アカペラで歌い出す。とても美しく、悲しかった。

bath room。いつものように、イントロで手を叩いた。そうしなくてはならないと思った。そしてブクガは、知らないメロディの、知らない歌を歌い出した。私は軽く悲鳴をあげた。始まりだと思った。最後の方では、bath roomと、知らない歌を同時に歌っていた。あまりにも凄かった。最高だった。でも、終わりなのかもしれないと思った。

last scene。「僕らの夢はいつも叶わない。きっと。」でライブは終わってしまった。叶わないままなのか、と、悲しくなった。でも、唄は絶えないままだったし、最後の音楽がまだ続いていたのかもしれないと思った。

出口で、始まりの時にペストマスクが開いた、Maison book girlの公式サイトのURLが書かれた青い紙を貰った。それを、4Fで配られた紙と、6irthdayのマスクを入れたクリアホルダーに、仕舞った。

舞浜の空からは雨が零れ、それさえもが、あまりにもブクガらしくて笑ってしまった。